日 時 | 2017年4月25日(火) 18:30-19:30 |
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タイトル | オープンサイエンスって何?開かれ始めた研究の世界 |
スピーカー | 天野絵里子さん(京都大学 学術研究支援室) 一方井祐子・小野英理(世話人とのトークセッション) |
場 所 | 同志社大学室町校舎 寒梅館 6階 大会議室 |
メモ
当日参加者20名(世話人3名+スピーカー含む)
〇 参考資料の紹介
- 『オープンサイエンス革命(マイケル・ニールセン)』
〇 オープンサイエンスとは(Wikipedia英語版)
- 定義がざっくりしている。
- 異なる立場(研究者・市民)の視点が入っている。
- 複数の話題(オープンデータとシチズンサイエンス)を含む。分けて整理すべき?その必要はない?
〇 オープンサイエンスとは(内閣府の定義)
- 目的が明記されている。
- イノベーションって何だろう?
- 科学技術研究に限定?自然科学と考えてもOK?
〇 “academist”について
- 日本ではクラウドファンディングもオープンサイエンスに含まれる。
- (経験者談)知人からの支援が多い。最近では大学も積極的に薦めるように変化。
〇 “Figshare”について
- 公開されたデータには基本的にはDOIがつく。
〇 オープンサイエンスで変わること
- オープンデータは市民にとって特に役に立たないのでは?
- 市民といってもさまざまな立場がある。
- 自分の身近な話題だったらデータや論文にアクセスするのでは?(ex. 空間放射線量)
- 自分がどの立場でオープンサイエンスに関わるか、が大事そう。
〇 ディスカッションタイム
- 博物館のプロジェクトに参加したことがあるが、すぐに飽きてしまった。
- 興味を持続させるためにはゲーム性が大事だが、追求しすぎてもよくない。
- 参加者間のコミュニティをつくるための仕掛けが大事ではないか。
- オンラインの場もオフラインの場も大事。
- オンライン化は手間が省ける?むしろ関連整備で手間が増える?
- オープンサイエンスのノウハウがオープンになっておらず、実践しようとしたときにどうしていいか分からないことが多い。
〇 研究者以外も論文を読める
- 論文のプレスリリースは記者向け。
- オープンアクセス誌を除き、科学記者は原典資料にアクセスできない。
- オープンサイエンスは記事の質を上げるのに役立つのでは?
〇 やせいのサイエンティスト
- 分野によっては野生のサイエンティストが多くいる。
- どのようにして研究の質を担保するかが難しい。
〇 オープンサイエンスは科学技術だけ?
- 人文系でもオープンサイエンス的な取り組みはある。
- “Open”だけでなく“Public”という視点もある。
〇 オープンにするメリット/デメリット
- 小規模の出版社がかなりの影響を受けるのでは
- 倫理問題なども考えなければいけない。
- 自然科学系だけでなく人文系の視点も必要。
〇 ディスカッションタイム (全般について)
- 誰に対してオープン?
- 程度やバランスをどうとるか。行き過ぎると危険?
- お金をかけなくても良い、という風潮になるとよくないかも…
- オープンサイエンスによって科学の範囲が変わるかもしれない。
- 研究や研究者の価値はどう変化していくのか? (研究に関して)
- オンラインが弊害となっている研究分野もある。オープンサイエンスによってクローズ化がすすむこともある? (市民参加について)
- 市民にルールを押し付けるのではなく、ルールを一緒に作っていくことが必要では。
- 研究の目的を十分に説明することは必要?必ずしも必要ではない?