【レポート】ACADEMIC GROOVE —— 学術を「体感」するということ / シチズンサイエンスで雷の謎に挑む

日 時 2020年1月10日(金)18:30-20:30
プログラム 18:30-19:30:榎戸輝揚さん
19:30-20:30:清水修さん
場 所 FabCafe / MTRL KYOTO 1階

当日のスライドとメモは以下からご覧ください。

スライド

メモ

参加者:20名(世話人5名含む)

  • 紙媒体の強みと弱み
    • 強み:実物を手に取れること、紙媒体に親和性が高い世代に魅力的など
    • 弱み:配布できる範囲が限られるなど
  • Science communicationとAcademic grooveの違い
    • Science communicationは「分かってもらう」
    • Academic grooveは「感じてもらう」(分からなくてもよい。理解していなくても面白いことは感じられる)
  • 学術や研究を社会に開いていくことの意味
    • 記述体系=人間の特徴
    • 文系廃止論、実学重視傾向、反知性主義に物申す
    • 希望を感じさせる

Q&A

  • Q. 紙媒体でなければいけないのか?
    • A. ウェブ媒体など、紙媒体でなくてもよい。映像やYouTube、ライブなどもよさそうだ。(自分は)紙媒体が好き。紙媒体は時にウェブよりインパクトを与えることができると思う。手に取ったときの「実物感」は特に紙媒体が好きな人にとっては魅力的。もちろん、紙媒体には配布される範囲が限られるなどの弱みもある。
  • Q. 京都大学学術フリーペーパー『Signal』はなにを目指しているのか?誰向けなのか?
    • A. 『Signal』ではacademic grooveとして初めての文系の学術・研究を扱った。広い範囲へのアウトリーチを目指している。『Signal』等を通して学術のイメージ転換をしたいと思っている。そのためには、いろいろな場所でこういった活動をしないといけないと考えている。
  • Q. 書籍『ACADEMIC GROOVE』の評判は?
    • A. 出版直後は東京大学っぽくないと言われた。全国の書店に並んだことでたくさんの人に読んでもらい、評判も良かった。こういった活動を全国の大学に広げたい。
  • Q. 音楽関係のYouTuberが、感性で感じる音楽を言葉で解説していたことで理解が深まったという経験がある。逆に、Academic grooveの活動は、言葉で解説されるものを感性で感じさせようとしているように思う。これについて、言葉遣いやデザインなど何かテクニックのようなものはあるのか?
    • A. テクニックはあると思う。ただし、暗黙知でやっている部分が大きいかもしれない。
  • Q. 学術・研究の発信に関して、国ごとにセンスは違うのか?
    • A. 違うかもしれないが、わからない。
  • Q. 個人的にサイエンスコミュニケーションの活動を長く続けてきた。サイエンスコミュニケーションはこういうものだというイメージが固まってきているような気がする。サイエンスコミュニケーションにもacademic grooveのような姿勢は重要だと思った。
    • A. サイエンスコミュニケーションの発祥はイギリス。「分かってもらう」ためのサイエンスコミュニケーションという側面は、誤解を解くという歴史的な背景からきているのではないか。
  • Q. 紙媒体のフリーペーパーの流通の課題は何か?どんなところに置いているのか?
    • A. フリーペーパーよりも書籍のほうが波及効果が大きい。フリーペーパーは自分の知っている範囲にしか配布ができない。知的好奇心を持つ人が集まりそうなところに置いている。
  • Q. 相性がいいジャンルはあるか?
    • A. ジャンルは問わない。テーマありき。

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